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淡々と‥
昔から、性にある拘りは、そんな言葉へと向かう。
それは、女もそうであった。
始まりの合図‥
そんなものは特にない。
互いの中に淀む空気の流れと言い様の無い緊張感。
それが、脳裏を刺激し事が始まる。
〜silence〜
いつか話した、あの日の光景‥
まるで、それは人形の様に無表情な姿で意志を無くした生き人形。
当時は裏に隠された現実すら見えていない。
ズボンを下ろされ裸になる男の横で女は膝末き一言‥
『失礼します』
それだけを言い放った。
非現実が現実を交差し支配する。
想像が過去を飛び越え新たな価値観が生まれる。
女はいつも真紅の口紅を塗っていた。
まるで、その口を強く相手に意識させる様に‥。
真っ白な肌に濃く塗られたその口紅の色は、
今も変わらず覚えいる。
そして、今も変らず口元には真紅の口紅が塗ってある。
ゆっくりと‥
少し俯きながら、
真紅の口紅に彩られた口元へと右手を運び、
黙ったまま口の中へと指先を入れ始める。
もう片方の左手には別れても尚、はめてある結婚指輪‥
それは過去の証明。
子供達への母親の証。
当時は、これから目の当たりにする女の姿、出来事など想像もし得なかった。
過去に出会った男達、皆それは同じだろう。
俺が見た同じ光景を見ている。
口の中、摑み取る下の偽りから‥
目の前に居る男を横目に女は淡々と黙って外し始める。
〜silence〜
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